第19回:テイラーの科学的管理法

今回は、テイラーの科学的管理法についてご説明します。

19世紀後半から20世紀初頭に、米国で活躍した経営学者のテイラーは、科学的管理法という組織の管理方法を提唱しました。当時の米国の工場では、管理者の勘と経験による場当たり的な管理、すなわち、成行管理が行われていました。

そのため、出来高払いで賃金が支払われているのに、生産性が向上し、賃金が上昇すると、管理者は賃率(作業単位当たりの賃金)を下げようとしたことから、労働者たちは、意図的にあまり働かないようになる、すなわち、組織的怠業(サボタージュ)が行われるようになりました。

このような状況を改善するため、テイラーは、差別的出来高制度を導入し、1日の標準的な作業量を達成した人には高い賃金を、達成しなかった人には低い賃金を支払うといった改善を行い、労使間にあった不信感をなくし、お互いに協調できる関係を築こうとしました。

この続きは番組をお聴きください。

また、「図解でわかる経営の基本いちばん最初に読む本」をお持ちの方は、第2章第8節「テイラーの科学的管理法とは」(48ページ)もご参照ください。