第13回:協働システム

今回は、協働システムについてご説明します。

協働システムとは、組織論研究の第一人者である、バーナードの提唱した概念で、一般的に言われている会社組織のことです。

この協働システムは、さらに、物的システム、社会的システム、人的システム、(バーナードの定義する狭い意味での)組織のサブシステムで構成されています。

バーナードの定義する「組織」とは、一般的に使われている組織とは異なり、「2人以上の人々の、意識的に調整された諸活動、または、諸力のシステム」と定義されています。すなわち、バーナードの言う組織とは、人々の集まりではなく、人々が集まりの中で動くしくみを指しています。

詳しくは、番組をお聴きください。

また、「図解でわかる経営の基本いちばん最初に読む本」をお持ちの方は、第2章第2節「協働システムと組織のつながり」(36ページ)もご参照ください。

第12回:全人仮説

今回は、全人仮説について説明します。

組織論の研究の第一人者である、バーナードは、組織に属する人に影響を与える要因は、物的要因、生物的要因、社会的要因の3つがあるというとらえ方、すなわち、全人仮説を唱えています。

一方で、伝統的な考え方では、会社で働く人々は、給与や労働条件のみが影響を与えるという、経済人仮説に基づいて主に研究が行われていました。

いずれも、誤っているものではありませんが、現代は、バーナードの考え方が大きな影響を与えています。

詳しくは、番組をお聴きください。

また、「図解でわかる経営の基本いちばん最初に読む本」をお持ちの方は、第2章第1節「全人仮説、経済人仮説による組織の考え方」(34ページ)もご参照ください。

第11回:フィランソロピーとメセナ

今回は、フィランソロピーとメセナ、および、について説明します。

フィランソロピーとは、ギリシア語のフィラントローピアを語源とする「人間愛」を意味する言葉であり、現代では、社会のために個人や会社が寄付を行ったり、ボランティアとして労力を提供したりする「社会貢献」の意味で用いられています。

メセナとは、即効的な販売促進・広告宣伝効果を求めるのではなく、社会貢献の一環として行う芸術文化支援のことです。

また、かつては、民間では担うことが困難であった公共性の高い事業が、現在では、CSRの考え方が浸透し、民間会社がその論理に基づいても担うことができるようになったことから実現できるようになってきています。このような、私企業と公企業の差がなくなっていく法則を、公私企業接近の原理と言います。

詳しくは、番組をお聴きください。

また、「図解でわかる経営の基本いちばん最初に読む本」をお持ちの方は、第1章第10節「フィランソロピーとメセナとは」(30ページ)、および、「知っとコラム:公私企業接近の原理」(32ページ)もご参照ください。

第10回:投資家向け広報(IR)

今回は、投資家向け広報について説明します。

投資家向け広報は、Investors Relations(IR)活動とも呼ばれ、主に、不特定多数の投資家を持つ、上場会社が、投資家向けに自社の情報を伝え、株主として支持を得るために行う活動です。

このような活動を行うことで、財務情報だけでなく、CSR活動や、独自の経営方針などの、非財務情報も投資家に伝わることになり、自社の株価を維持、向上させることにつながります。

また、中小企業では、不特定多数の株主はいませんが、銀行などの資金提供者に、自社の詳細な情報を伝える、すなわち、情報開示を積極的に行うことで、自社の評価を高めることになり、融資を円滑に、かつ、有利な条件(無担保、低利)で受けることが可能になります。

詳しくは、番組をお聴きください。

また、「図解でわかる経営の基本いちばん最初に読む本」をお持ちの方は、第1章第9節「投資家との関係を強化するIRとは」(28ページ)もご参照ください。

第9回:企業の社会的責任

今回は、企業の社会的責任について説明します。

私企業は、かつては、自社の事業活動に専念すべきであると考えられていましたが、最近は、私企業の社会的な存在が大きくなってきたため、企業市民として、利害関係者と良好な関係を築くことが求められるようになりました。

このことは、かつてのように、自社の事業だけに専念することが、自社の利益を最大化するのではなく、利害関係者からも支持されることが、持続可能性を高め、自社の利益も増加させるということでもあります。

詳しくは、番組をお聴きください。

また、「図解でわかる経営の基本いちばん最初に読む本」をお持ちの方は、第1章第8節「企業の社会的責任=CSRとは」(26ページ)もご参照ください。